【Click×デジタル人材育成】1泊2日のJAデジタル人材育成のためのノーコード合宿自ら作るから理解が深まる!全国からJA職員が集まる『JAアプリを2日で作ろう! ~1泊2日のJAデジタル人材育成のためのノーコード合宿~』で進むデジタル人材育成
農業協同組合(以下、「JAグループ」)は、農業協同組合員や利用者との関係強化と事務効率化を目指し、デジタル技術の積極的な活用を進めています。この動きを具体化するため、株式会社日本農業新聞は2022年10月、JAのデジタルトランスフォーメーション(DX)を目的としたJA-DX推進研究会を設立されました。
この研究会の一環として、プログラミングの知識がない職員でも2日間の合宿研修でJA職員自ら作るという『JAアプリを2日で作ろう!〜1泊2日のJAデジタル人材育成のためのノーコード合宿』(以下、『ノーコード合宿』)を開催されています。ノーコード合宿では、わずか2日間でLINEに連携するアプリをClickを活用して自ら作り上げることが目標です。
この取り組みに関すお話を、株式会社日本農業新聞デジタルイノベーション室の岩波様に伺いました。
伝えたいことJAのデジタル人材は組織内から育成
Clickはプログラミング知識がない人でもアプリを作成できるため、研修にも最適なツールです。このノーコード合宿を通じて、JAはデジタル技術を用いた新たな人材育成のアプローチを推進しており、組織内でデジタルスキルを持つ人材を効果的に育成していきます。
JAデジタル人材育成のためのノーコード合宿の概要 をおしえてください
これまで、高いコストをかけなければ作成できなかったアプリ。当合宿にご参加いただければ、JAの業務をサポートする様々なLINE連携アプリを、プログラミングの知識なく、JA職員自らが作成できるようになり、デジタル人材の育成にも繋がります。
参加者は、事前にノーコードツールClickの基礎知識、基本操作を動画で学習していただきます。
これまで、アプリといえば高いコストをかけなければ作成できませんでした。しかし、ノーコード合宿に参加いただければ、JAの業務をサポートする様々なLINE連携アプリを、プログラミングの知識なく、JA職員自らが作成できるようになり、さらにデジタル人材の育成にも繋がります。
合宿の1日目はLINE公式アカウントの作成と運用、またシンプルなチャットアプリを作成していきながら、ボタンやアプリの構成パーツである「エレメント」やデータベースの操作など、ノーコードツールClickの使い方を学習いただきます。
合宿2日目では、それぞれ作りたいアプリを企画、イメージし、自分の思い描いたアプリを講師のサポートのもと作成いただきます。現在展開している合宿は初級コースですので、いきなり高度なアプリを作成することはできません。ただ、今年は初級コースの受講を前提とした中級コース、来年度は上級コースの展開を考えております。
これまでのノーコード合宿で作成されたアプリの例
- 組合員向け郊外商品PRアプリ - 各地域ごとにイベントを紹介し、ネット注文機能も備えています。
- 自然災害時の被害情報共有アプリ - GPSマップ機能と投稿機能を利用して、自然災害があった際に組合員とJA職員間で被害情報を共有できます。
- 職員用アプリ - 職員が使用するシステムを一元化し、業務の効率化を図っています。
- 不動産管理アプリ -お客様から修理希望・車庫証明発行受付・退去届受付なども出来・画像も添付できます。職員側からは、入力に基づいた依頼の進捗もアプリで簡単に共有できます。
- 営業用顧客管理アプリ - Googleマップ機能を利用して、営業活動中の顧客情報を管理しやすくしています。
- 職員専用FAQコミュニティアプリ - FAQを共有し、職員間のコミュニケーションと問題解決を支援します。
様々なアプリケーションが現場のニーズに基づいて作成されています。
どのような目的でノーコード合宿を始められたのでしょうか?
当社は2022年10月、JAの事業・業務を変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めるJA-DX推進研究会を立ち上げました。現在、約50のJAと約20のサポーター企業に参加いただいております。
この研究会の中の主要なテーマの1つにJA内でのデジタル人材の育成があります。
デジタル人材の育成を考える中で、デジタル人材の育成を目的とした取り組みをするのではなく、デジタルを活用したJAの業務効率化、課題解決の取り組みを進める中で、結果、デジタル人材が育っていく、ということが最も現場の負担なく、抵抗なく取り組みを進められるのではないか、という話に落ち着きました。
この合宿は、JAの業務効率化、課題解決のためのアプリを職員自らが実際に作ります。その過程で、アプリの裏側にどのような仕組みがあり、どのような機能と機能が結びついた結果、どのような効果がもたらされるのか、デジタルの仕組みをイメージできるようになります。
また、課題解決のためのアプリを作成するには、今ある課題をロジカルに処理可能なかたちに分解する必要が出てきます。 つまり、この合宿、アプリ開発を通じて、 デジタルの仕組みをイメージする力、 今ある課題をロジカルに処理可能なかたちに分解する分解力 が身につくのです。
この2つの力があれば、JAの業務効率化、課題解決のためのアプリを自らつくることはもちろん、ITベンダーにシステムを発注する際にも、適切な依頼、相談ができるようになります。 これはまさに、デジタル人材の育成につながっています。
DX推進をしていく中で、なぜノーコードツールとしてClickを選ばれたのでしょうか
社内でClickと他のノーコードツールとを比較してみたのですが、価格も機能面もClickが優れている、ということがわかりました。JAグループが活用するにあたり、このノーコードツールClickが最適という結論になりました。
実際にノーコード合宿を受講された方の感想はどのようなものでしたか?
ノーコードとは言え、ITの知識がある程度なければできないのではないか、と不安で一杯でした。でも実際に受講してみると、遅れている人へのフォローも個別でしっかり対応していただけました。一度説明いただいてもわからなかった場合、講師のお二人の他にMikoSeaのスタッフの方からも理解できるまで何度も何度も横について、よりかみ砕いた説明をいただけたので、無事、自分の思い描いたアプリを作ることができました。
この合宿を通じて、アプリ開発の裏側の仕組みを理解できたので、以前と比較するとデジタルの仕組みをイメージできるようになった気がします。
また、どのようなアプリを開発しようかと考えた際、今ある課題のどの要素なら解決できそうか、その要素に絞ったアプリ開発をしよう、という発想になりました。この考え方が、結果的に課題を分解する力につながったのかもしれません。
ノーコード合宿の反響についておしえてください
過去2回のアンケートの結果は、97%以上の満足度を得ています。
また、初級を受けた参加者からはより上位のコースにチャレンジしてみたい、という声を多くいただいています。この合宿を受講された方のなかから、既に業務で使えるアプリを構築し、職員で利用し始めた、というケースも出てきています。
ノーコード合宿の今後の展開と課題について
今年度は、初級コース以外に、中級コースを展開します。来年度にはより難易度の高い、上級コースを展開していく予定です。また来年2月には、Clickを活用したJAの業務で使えるアプリコンテストを実施する予定です。
ノーコードアプリ合宿受講生は、合宿を終えた後、日々学び続け、新しいアプリ開発にチャレンジしている人が多くいるようですので、今後、彼らの学びのコミュニティーも作りたいと考えています。
株式会社 日本農業新聞
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